平成22年度科学技術週間 一般公開のお知らせ

「バイオリソース」ってなあ~に? 来て 見て ふれて!

今年の一般公開は4月16日(金曜日)13:00 - 16:00、17日(土曜日)10:00 - 16:00に開催いたします。

BRCイメージ画像 ハッピマウスの画像

講演会

人に役立つマウスの話

日時: 4月16日(金曜日) 14:00 - 15:00
目加田 和之 (理研バイオリソースセンター 実験動物開発室 研究員)

目加田 和之の画像

マウスという言葉をテレビや新聞で見たことがある方も多いと思います。 でも、マウスがいったいどんな動物なのか、なぜ研究に使われているのか?についてはご存じない方も多いのではないでしょうか? マウスが研究に使われるのにはもちろん理由があります。マウスはヒトと同じ哺乳類で、研究に便利な近交系やヒトの病気のモデル、最先端の遺伝子操作技術を使って作られたトランスジェニックやノックアウトマウスなど多くの種類があります。 マウスはヒトの病気を治すための研究や遺伝子の働きを調べるために欠かすことのできない、世界中で使われている実験動物です。 バイオリソースセンターには日本の研究者が大切に育ててきたマウスが大切に保存され、研究の発展のために世界中に供給されています。

今回の講演では、マウスがどんな歴史を経て作られてきたのか、どのようにヒトに役立ってきたのか、例をもとにわかりやすく解説します。また、バイオリソースセンターでマウスがどうやって飼育されているのか、日常の飼育管理の様子についても写真と映像を使って紹介したいと思います。

マウスの画像1

緑色蛍光を発するグリーンマウスの乳仔

マウスの画像2

世界で最も利用されているC57BL

マウスのジ画像3

日本産野生マウス由来のMSM系統

飼育室の画像

飼育室でのマウスの世話

細胞が病気を治す

日時: 4月17日(土曜日) 11:30 - 12:30
中村 幸夫 (理研バイオリソースセンター 細胞材料開発室 室長)

中村 幸夫の画像

私たちの「からだ」は「細胞のかたまり」です。約220種類、総数約60兆個の細胞からできています。私たちの「からだ」の大元は受精卵(卵子と精子が合体した一個の細胞)ですので、受精卵が増えて(細胞分裂)、また、約220種類の特殊な細胞へと変化して(細胞分化)、最終的に約60兆個の「細胞のかたまり」として人間が形成されているわけです。このようにして形成された「からだ」は、一生にわたって不変なわけではありません。皮膚の細胞は日々新しい細胞に置き換わり、古くなった細胞が「垢」として剥がれ落ちています。胃腸の細胞も毎日盛んに新しい細胞ができていますし、血液細胞も同様です。また、骨折したときに新しい骨を作ってくれるのも細胞です。

このように、私たちの「からだ」のなかでは毎日、細胞の新陳代謝が起こっており、それによって私たちの「からだ」を維持しています。最近話題の「再生医療」という医療は、こうした細胞の能力を利用して、様々な病気を治そうという医療です。特に最近話題となっているのは、皮膚の細胞から受精卵と同じような能力を持った細胞を作る技術を日本人が見つけ出したことです。万能細胞(人工多能性幹細胞:iPS細胞)と呼ばれている細胞です。講演では、細胞が病気を治すことにどのような役割を果たせるのかについてお話したいと思います。

細胞の画像1

世界で最初に培養されたヒトの癌細胞(HeLa細胞)

細胞の画像2

世界で最初に作成されたiPS細胞(万能細胞)

微生物が地球を救う? 環境問題解決のための微生物のバイオリソース

日時: 4月17日(土曜日) 14:00 - 15:00
大熊 盛也 (理研バイオリソースセンター 微生物材料開発室 室長)

大熊 盛也の画像

地球温暖化に伴う二酸化炭素排出問題、エネルギー問題、環境汚染など環境に関連した問題は、人類の未来のために今取り組まなければならない重要な課題であり、新しい科学技術に大変期待されています。地球環境には、いたるところに微生物が生息して、環境中の物質循環や分解に大きな役割を果たしています。このような微生物の能力を利用して環境の諸問題解決に向けた研究が盛んに行われており、理研から提供される微生物のバイオリソースも様々な環境に関連した研究に用いられて役立っています。

講演では、環境ホルモン様作用を示すダイオキシン類を分解して環境保全に役立つ微生物や、二酸化炭素排出やエネルギー問題の解決に期待されるバイオマス資源を利用するためのシロアリの共生微生物の能力についての研究について紹介します。

イエシロアリ(左)と腸内のセルロース分解性の原生生物(右上)、原生生物の細胞内に共生する細菌(右下)

イエシロアリ(左)と腸内のセルロース分解性の原生生物(右上)、原生生物の細胞内に共生する細菌(右下)

昨年度 講演会の様子

昨年度 講演会の様子1

昨年度 講演会の様子2

昨年度 講演会の様子3

実演・パネル展示

マウスを観察し体の仕組みを学ぼう!

毛色変異マウス、野生マウス、仔マウス等の生体や骨格標本等の展示。マウス病理組織標本も観察できます。 実際のマウスを観察し、体の仕組みを学んでください。 プレゼント!観察マウス缶バッチ、プリクラのおまけ付き。

植物が秘めている不思議な生命力

植物は葉や根のような形をとらずに、不定形な『細胞のかたまり(カルス)』でも増えることができます。その『カルス』からもう一度葉や根を作ることもできます。このような形の変化を通して、植物の柔軟性に富んだ不思議な能力を紹介します。プレゼントあり!

食べ物からDNAを取り出してみよう!

生き物の遺伝情報をコードしているDNAは、細胞の中にあります。肉や野菜も多くの細胞が集まって出来ているので、たくさんのDNAを含んでいます。普段食べているものからどれくらいDNAを取り出せるか見てみよう!

DNAストラップ作り方(PDF 149kB)

健康・環境・学術研究・産業に関わる様々な微生物を見てみよう!

微生物は私たちの健康や環境に深く関わっています。その能力を研究し、利用するために、多くの微生物が研究材料として使われています。当室では、様々な微生物を国内外より収集し、多くの研究者に提供しています。今回の一般公開では、代表的な微生物についてパネル展示や発酵食品などを通して説明し、また、実際の微生物を顕微鏡で観察していただきます。

『モーションキャプチャシステム』って何? コンピューターの中に入ってみよう

簡単そうに見えて、実はとんでもなく複雑な動物の動き。人間の動きを計測するために使われているモーションキャプチャシステムは、映画やゲームにも使われているので知っている人もいるかもしれない。これを使ってマウス君の動きを計測しているよ。でも、モーションキャプチャシステムってそもそもなんなの?バイオメカニクスの説明を行います。

“いのち”のもと、卵子・精子って?

  • 君は“いのち”のもとって見たことある?
  • 卵子・精子ってどんな形をしているんだろう?
  • 顕微鏡を使って実際にマウスの卵子や精子を観察して生命誕生の不思議に迫ってみよう!

マウスわくわくクイズを今年もやるよ!プレゼント!クイズに答えて商品をもらっちゃおう!

遺伝子の入れ物“染色体“を見てみよう

とつの細胞に含まれているDNAの長さを足すと約2m。それが折りたたまれて入っている染色体を顕微鏡で観察してみよう。

ノーベル化学賞で話題のGFP緑色蛍光タンパク質を使った研究も紹介します。

覗いてみよう、免疫の神秘の世界!”

バクテリアやウイルスから体を守る仕組み・免疫!一体どのように働いていて私たちを守ってくれているのでしょう?そこにはマクロファージが活躍するとっても不思議な世界が広がっています。

その神秘の世界を一緒に覗いてみましょう!

“遺伝子変異”ってどんなものなの? 本当のトコ

最近、テレビ等でよく耳にする「遺伝子変異」という言葉。どんなことが遺伝子に起きているのでしょうか?実際に突然変異を起こしたショウジョウバエを観察しながら、突然変異のおよぼす生物への影響について考えましょう。

植物だって頑張ってるんだ

私たちは、植物が乾燥や低温などの厳しい環境でどのように生き延びようとしているかを研究しています。寒さや日照りに頑張って耐えている、その強さのひみつを、一緒にのぞいてみませんか?

マウスの総合病院

ヒトの病気の多くは遺伝子の異常によって引き起こされることが明らかになってきました。私たち研究グループは、マウスの体重、体長、血液、尿検査をはじめ、行動、聴覚、血圧、眼底、骨密度、X線、MRIなどさまざまな検査を通してヒトの病気のモデルを見つけ出し、さらにその原因遺伝子の機能を研究して医療や創薬の基礎研究に役立てようとしています。

DNAって何?ゲノムって?遺伝子のこと?

新聞やニュースなどでよく聞くようになった「ゲノム」。「DNA」とも「遺伝子」とも言われています。そこで、DNA、遺伝子が何か、どこにあるか、何をしているか、といった理解を通して、ゲノムを実感してもらいます。そのために12分ほどの上映を行ないます。また、DNAブロック模型に触れて、さわって、分解し、組み立てて、二重らせんを体験するとともに、本物のDNAも観てもらいます。

DNAってなぁ~に?(PDF 2.3MB)
姓名の成り立ち(PDF 6.7MB)

理研の主要研究所の紹介

  • 和光研究所
  • 横浜研究所
  • 神戸研究所

みんなで来て!

顕微鏡をのぞいて見て!

本物のマウスをさわってみよう!

工作

マウスぬりえ (BRC棟)

マウスのぬりえコンテストあり(小学生以下)

あなたが主役 世界で唯一のカレンダーを作ろう!

事務棟1階受付にて申込受付します

DNAストラップを作ろう! (BRC棟)

色とりどりのビーズを使って、DNAの二重らせん構造を作ってみよう。

DNAストラップ作り方(PDF 149kB)

ミニSL乗車体験

ミニSL乗車体験・・・17日(土曜日)のみ

ミニSLが走ります。大人の方も乗車できますのでぜひお楽しみ下さい。

運行時間: 10:00 - 16:00(昼休みは除く)

昨年度のSL乗車の様子 ミニSL

昨年度のSL乗車の様子 赤井電車

昨年度のSL乗車の様子 ミニSL

プレゼント

アンケートに答えると花苗がもらえるよ!

イベント情報

理研筑波研究所会場案内図

理研筑波研究所会場案内の画像

入口から直進した事務棟がB会場、その奥のバイオリソース棟がA会場、ミニSL会場はバイオリソース棟を正面に見て右手奥です。

A会場の図
B会場の図
理研筑波研究所会場での各会場での催し物
A会場 バイオリソース棟
  • マウスを観察し体の仕組みを学ぼう!
  • DNAって何?ゲノムって?遺伝子のこと?
  • 植物だって頑張ってるんだ
  • 植物が秘めている不思議な生命力
  • マウスの総合病院
  • “遺伝子変異”ってどんなものなの?本当のトコ
  • 遺伝子の運び屋"ウイルスペクター"
  • 食べ物からDNAを取り出してみよう!
  • “いのち”のもと、卵子・精子って?
  • 遺伝子の入れ物“染色体"を見てみよう
  • 体を作る細胞を観てみよう!
  • 工作 DNAストラップを作ろう!
B会場 事務棟
  • 健康・環境・学術研究・産業に関わる様々な生物
  • 理研の主要研究所の紹介
  • 工作 あなたが主役 世界で唯一のカレンダーを作ろう!
ミニSL会場
  • ミニSLの運転

お食事

食堂にて一般公開メニューの画像

食堂にて一般公開メニュー(11:30 - 14:00)ラストオーダー 13:45

食堂
  • A.特製ハンバーグ(小鉢・ライス・汁物・漬物) 500円
  • B.バラエティーフライ(小鉢・ライス・汁物・漬物) 500円
  • 特選ビーフカレー(小鉢・汁物・漬物) 500円
面コーナー
  • チャーシュー麺 小鉢付 500円
外売
  • お弁当 500円
  • から揚げ(3個) 200円
  • ポテト 100円
  • フランクフルト 200円

交通案内

交通案内図

当日は科学技術週間無料循環バス(理化学研究所経由)をご利用下さい。
(つくば 研究交流センターから発車し、TXつくば駅からもご利用できます )
※駐車場には限りがありますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。

QRコード

お問合せ

理化学研究所
筑波研究所 総務課 TEL: 029-836-9111
FAX: 029-836-9109
MAIL: openhouse [at] rtc.riken.jp